劇場版のアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2013年8月31日(土)公開)を観ました。
劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(通常版) [DVD]
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2014/03/05
- メディア: DVD
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その前に観た「心が叫びたがってるんだ。」が良かったので、そのスタッフの前作ということで、借りて観てみました。
小学生時代に「超平和バスターズ」を結成し秘密基地で仲良く遊んだ、じんたん、あなる、ゆきあつ、つるこ、ぽっぽ、めんまの6人。めんまの不慮の死によって疎遠となっていた5人だが、じんたんの前に幽霊となっためんまが現れ「私の願いをみんなと叶えてほしい」と頼む。最初はじんたんを信用しなかったかつてのメンバーも、めんまの願いを叶えようと考えるようになり、願いを叶えためんまは空に消えていく。
その1年後、5人のメンバーは、それぞれめんまへの手紙を書いて秘密基地に集まり、めんまに届けようと手紙を燃やして送り出す。
というのが大まかなあらすじ。1年後にそれぞれのメンバーがめんまに想いを伝える手紙を書こうと回想する中で、それまでのシーンが挿入される形で描かれますが、1年後のシーンは劇場版の新規追加、回想シーンはテレビ版ということのようです。
私は劇場版で初めて観たのですが、それぞれの回想シーンは時系列ではなく、アトランダムに挿入されています。単なるテレビ版の総集編というより、テレビ版を視てきた人を主たるターゲットに、それぞれのメンバーの想いに焦点を当てて、再構成した作品といえるでしょう。そのため、テレビ版から観ていた人とは違って、それぞれの回想シーンの経緯や全体のストーリーの中での位置づけが分からない消化不良感はありましたし、回想シーンでの各メンバーの感情の高ぶりや衝突、号泣などは、過剰な感情表出と感じる部分もありました。
これはもしかすると劇場版が初見の観客にテレビ版も視るよう誘導しようとするスタッフの意図があったのかもしれませんが(勘繰り過ぎ?)、いずれにしてもテレビ版を視てから観た方が、いろんなところがよく見えて、理解できる作品であることは確かでしょう。
とは言え、おそらくテレビ版の名シーンであろうシーンがふんだんに盛り込まれ、その断片的なエピソードの積み重ねが、最後にめんまが一瞬みんなの前に現れ、みんな涙を流しながら別れを告げ、そしてめんまが空へ消えていくクライマックスに収斂していく作品の流れは、初めて観ても、心を打つに十分な内容でした。
テレビ版の30分×11話を通しでじっくり視るのは難しいと思いますが、機会あればちょっとは視てみたい気がしました。