鷺の停車場

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「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を再び観る

現在公開中の「劇場版 ヴィオレット・エヴァーガーデン」(9月18日(金)公開)、公開4週目に入っても週末動員ランキングで3位をキープし、興行収入も12億円を超えたようです。上映館数がランキング上位に入っている他の作品の半分以下であることを考えると、かなり凄いことだと思います。

さて、舞台挨拶中継付上映を観たことは以前書きましたが、そのほかにも何回か観に行きました。

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しばらく前に観に行ったMOVIX亀有。この日は平日のレイトショーの時間帯だったので、ロビーには人がまばらでした。

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ロビーには大きなタペストリーもありました。

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上映は、この映画館で2番目に大きい305席のシアター9。1席ずつ間隔を開けての上映でしたが、入場者プレゼント目当ての人もいるのか、かなりお客さんが入っていました。

再び観ると、舞台挨拶でコメントされていたシーンにも目が行って、確かにネリネが寝てる、とか、改めて気付く部分もありました。

昨年の外伝ほどのインパクトを感じなかったのは前回書きましたが、改めて観ても、その印象は変わりません。何でだろうとぼんやり頭を巡らせながら観ていました。

クライマックスに向かうシーンについては前回書きました。テレビアニメ版や昨年の外伝との比較ということでは、劇伴音楽の違いも挙げられます。テレビアニメ版や外伝では、室内楽的なBGMがメインでしたが、本作では、フルオーケストラによる演奏がメインで、より壮大なBGMになっています。テレビアニメ版の多くの話や外伝(特に前半)は、依頼人とヴァイオレットという、ある意味閉じた世界で物語が進みますが、本作では物語により広がりがあるので、そのスケール感の違いを反映したものと言えます。ただ、個人的には、室内楽的なBGMで醸し出される張り詰めるような感覚も魅力のひとつだったので、そうした違いも印象の違いに影響したのだと思います。

それから、映画の終盤、ヴァイオレットとホッジンズがギルベルトを探してエカルテ島を訪れる部分あたりからの背景の作画は少し残業なところ。京都アニメーションならではの十分に凄い作画なのですが、CGを多く使っている印象で、前景との質感の違いに違和感を感じるシーンもありました。

とはいっても、これらは、95点と85点の違いを挙げているようなもので、本作も優れた作品であることは間違いありません。近くの席からは、泣いて鼻を啜る音が聞こえましたし、私自身、涙するシーンが何ヵ所もありました。

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上映が終わって出ると、シアター内の廊下にも別なタペストリーが飾ってありました。