少し前になりますが、週末にユナイテッド・シネマズ テラスモール松戸に行きました。
この日の上映スケジュール。鬼滅の刃は公開4週目に入ったところ、上の写真の右側最下段のIMAX版5回のほか、通常上映が16回あって、合計21回の上映。
観たのは「水上のフライト」(11月13日(金)公開)。146館での公開のようで、この日は公開初週の週末でした。
上映は130席のスクリーン8。予告編の途中に入ってみると、誰もお客さんがいなくてびっくり。本編が始まるまでにはさすがに誰かは来るだろうと思っていると、そのまま本編上映に。
以前、公開から2年以上過ぎても「この世界の片隅に」を上映し続けていた土浦セントラルシネマズに行ったときには、観客が自分だけだったことがありますが、大手シネコン、しかも公開初週の作品の上映で、まさかの貸切りとは!・・・全く想定外でした。
(チラシの表裏)
脚本家の土橋章宏が、実在するパラカヌー日本代表選手との交流を通じ作ったオリジナルストーリーで、企画・脚本がTSUTAYA CREATORS’ PROGRAMで審査員特別賞を受賞し、映画化された作品だそうで、監督は兼重淳。
公式サイトのストーリーによれば、
自分の実力に絶対の自信を持つ高慢な遥は、走高跳で世界を目指し、有望スポーツ選手として活躍していた。だがある日、不慮の事故に合い、命は助かったものの二度と歩くことができなくなってしまう。将来の夢を絶たれた遥は、心を閉ざし自暴自棄になるが、周囲の人々に支えられパラカヌーという新たな夢を見つける―。きらめく水面を背景に、母の愛、淡い恋心、恩師との約束・・・そして、大切な人の想いを乗せて、どん底から道を切り開いていく。
・・・というあらすじ。
主なキャストは、
- 有望な走高跳選手だったが交通事故で下半身が動かなくなり、パラカヌー選手を目指す主人公・藤堂遥:中条あやみ
- 遥の母親・藤堂郁子:大塚寧々
- 亡き遥の父親の友人でカヌー教室のコーチ・宮本浩:小澤征悦
- カヌー教室の出身者でパラカヌーを始めた遥をサポートすることになる義肢装具士・加賀颯太:杉野遥亮
- 同じ走高跳で遥の背中を追っていたが遥の事故後は学生トップとなる大学の陸上部の後輩・村上みちる:高月彩良
- パラカヌーで遥が挑む第一人者・朝比奈麗華:冨手麻妙
など。
物語の大きな骨格はいいと思いましたが、ディテールが今一つで残念な作品でした。脚本のせいなのだろうと思いますが、模範的な展開に、感動的な物語にしようとする意図が透けて見える感じがして、かえって醒めてしまうところがあって、私は作品の世界にうまく入りこめませんでした。ただ、そうしたところがあまり気にならないタイプの人であれば、王道の展開に、心を打つ物語として観ることができるのだろうと思います。
主演の中条あやみは良かった。初心者ではバランスを取るのがかなり難しそうな競技用カヌーにちゃんと乗っていて、相当特訓したのだろうと思いました。脇を支える大塚寧々や小澤征悦も好演でした。
ちなみに、終盤に出てきたパラカヌーの第一人者・朝比奈麗華を演じた女優さん(この方もカヌーにちゃんと乗れているのは凄いと思いました)、見たことがある気がしたのですが、観たばかりの「ホテルローヤル」で、冒頭に登場する、ヌード写真の撮影のためにホテルを訪れるカップルを演じていた冨手麻妙でした。同日公開の作品で全く違う役柄で出演することもあるんですね。