鷺の停車場

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テレビアニメ「聖女の魔力は万能です」(第1期)③第9話~第12話

テレビアニメ「聖女の魔力は万能です」(第1期)の続き、第9話から最終話の第12話までを紹介します。

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カドカワBOOKSから刊行されている橘由華さんの同名ラノベを原作に、テレビアニメ化し、2021年4月から6月にかけて、TOKYO MXなどで放送された作品で、主なスタッフは、監督:井畑翔太、シリーズ構成:渡航、キャラクターデザイン:石川雅一、アニメーション制作:ディオメディアなど。

 

繰り返しになりますが、第1期の公式サイトで紹介されている主な登場人物は、次のとおりです。

  • セイ(小鳥遊 聖:たかなし せい)【石川 由依】:朝から深夜まで仕事漬けだった20代の会社員。スランタニア王国の「聖女召喚の儀」によって、突然見知らぬ異世界に喚び出されてしまう。元々植物好きだったこともあり、自ら望んで薬用植物研究所で働く。真面目な性格と探究心の強さに聖女としての魔力が加わり、魔法やポーション作りで5割増しのパワーを発揮する。ただし、恋愛方面はちょっと不慣れ。

  • アルベルト・ホーク【櫻井 孝宏】:王宮第三騎士団の団長。ホーク辺境伯家三男。騎士団では所属する騎士たちからの信頼も厚く、よきリーダーとしての姿を見せる。ブルーグレーの瞳を持ち、そのクールな印象の外見と氷属性魔法の使い手であることから、多くの女性たちに「氷の騎士様」と呼ばれている。だが、セイの前では柔らかな表情を見せることも……。

  • ヨハン・ヴァルデック【江口 拓也】:薬用植物研究所の所長。ヴァルデック伯爵家次男。王宮を飛び出したセイの事情を知りながら、研究所にあたたかく迎えてくれる。セイが持つ魔力の特異性には早々に気づくが、必要以上に口出しはせず、いつもおおらかに見守っている。アルベルトとは幼なじみで、次第に接近していくセイとアルベルトの関係を秘かに楽しんでいる様子。

  • ユーリ・ドレヴェス【小林 裕介】:宮廷魔道師団の師団長。もとは一般庶民であったが、魔法適性の高さを買われドレヴェス侯爵家に養子として迎えられた。人当たりのいい好青年に見えるが、当人は魔法や魔力の研究にしか興味がないという変わり者。魔法の使い手としては王国で敵う者がいないほどの実力を持ち、人に対して鑑定魔法を使える唯一の人物でもある。儀式によって聖女を召喚した張本人で、セイの未知数な魔力にはもちろん興味津々。

  • ジュード【八代 拓】:薬用植物研究所の研究員。セイを最初に研究所へ案内し、その縁で教育係を担当することになる。人懐っこく面倒見のいい性格で、セイが気軽に接することができる貴重な存在。

公式サイトで紹介されている以上の5人のほかに、第9話から第12話までに登場する名前が付いているキャラクターには、次の人たちがいます。

  • アイラ(御園 愛良:みその あいら)市ノ瀬 加那】(第9・11・12話):セイと同時に召喚された女子高生。

  • カイル・スランタニア【福山 潤】(第9話):スランタニア王国の第一王子。アイラこそが聖女だと確信し、偏重する。

  • エリザベス・アシュレイ【上田 麗奈】(第9話):侯爵令嬢でカイルの婚約者。王宮図書室での出会いをきっかけにセイと親しくなる。

  • ジークフリート・スランタニア【山野井 仁】(第9話):スランタニア王国の国王で、カイルの父。

  • ドミニク・ゴルツ【加藤 亮夫】(第9話):スランタニア王国の宰相。

  • ダミアン・ゴルツ【石谷 春貴】(第9話):カイルの側近の1人で、ドミニクの息子。

  • マルク・ヤーン【梶川 翔平】(第9話):カイルの側近の1人。

  • コリンナ【小山 茉美】(第10~12話):クラウスナー領の薬師。

  • レオンハルト【日野 聡】(第10~12話):クラウスナー領の傭兵団のトップ。

  • ヴォルフ【熊谷 健太郎(第10~12話):王宮第三騎士団の団員。

  • マリー【磯辺 万沙子】(第10・11話):王宮でセイのお世話をする侍女。

  • 薬師様【大西 沙織】(第10話):クラウスナー領で「薬師の祖」と呼ばれる昔の薬師。日記が残されている。

  • ダニエル・クラウスナー【高橋 伸也】(第10話):クラウスナー領の領主。

  • エアハルト・ホーク【梅原 裕一郎】(第11話):宮廷魔道師団の副師団長。ホーク辺境伯家次男でアルベルトの兄。上司であるユーリの破天荒な行動にいつも振り回されている。

 

各話ごとのあらすじは、次のとおりです。< >内が公式サイトで紹介されているストーリーになります。

Episode 09「聖女」

<セイが放った光り輝く魔法は、瘴気の沼から湧き出る魔物たちを一掃した。その一件により、セイはますます周囲から聖女として注目されるようになっていく。そんな時、王宮内ではエリザベスが、アイラにかかりきりのカイル王子に詰め寄っていた。カイル王子は聖女と噂されているセイを否定する発言をし、居合わせたセイは気まずくなってしまう。そこへ現れたジークフリート国王が場を収めたが、カイル王子は謹慎処分を受けることになった。しばらくして、エリザベスはセイとアイラを交流させようと、お茶会を開く。>

「聖女の術」を目撃して帰りの馬車で興奮するユーリ。アルベルトは、その力が君を不安にさせることもあるだろう、でも、セイはセイだよと励ます。しかし、セイはますます周囲から聖女として注目されるようになる。地方での討伐にも駆り出されるようになるだろうと聞いて、宮廷魔導師団に移らなければならなくなるのではと不安になるセイだったが、ヨハンは地方にも薬草があるのだから、このままでも大丈夫だろうと安心させる。そんな時、王宮では、リズがアイラのためを思ってカイルに詰め寄るが、カイルは聖女と噂されているセイは聖女ではないと言い切り、たまたまそこに通りかかって目にしたセイは気まずくなる。そこに、ユーリに呼ばれたジークフリートがその場を収束して、カイルとリズを連れていき、別室で事情を聞く。カイルは、自分が勝手にアイラを聖女に担ぎ上げたのであり、アイラは自由に、思うようにさせてやってほしいと願う。ジークフリートはそれを約束した上で、カイルとその側近を謹慎処分とし、アイラはレイン第二王子の庇護下に置き、リズをその補佐役にすると告げる。カイルがアイラのためを思って振る舞っていたことに気づいたリズは、部屋を出てカイルに質すが、カイルはそれをはぐらかし、リズにアイラを頼むと託す。リズはアイラとセイを招いてお茶会を開く。これからどうしたらいいかと話すアイラ。セイとリズは、魔法をもう少し勉強したいというアイラに宮廷魔導師団に入るべきだと勧める。所長室に呼び出されたセイは、訪れていたアルベルトから、クラウスナー領に魔物の討伐に行くことになったと聞かされ、薬草の一大産地で、薬師の聖地とも言われるクラウスナー領に同行することになる。

Episode 10「日記」

<討伐のため、地方のクラウスナー領へ遠征する第三騎士団。危険を伴う任務だったが、同行するセイは薬草の一大産地であるクラウスナー領で、新たな薬草を学べることに期待していた。領主のダニエルはセイに薬師のコリンナを紹介。コリンナは、この地で「製薬の祖」と呼ばれた薬師が残した日記をセイに読ませてくれる。この薬師も聖女だったのかもしれない。そう考えていた時、地元の傭兵団から森に魔物が現れたと知らされる。第三騎士団でも怪我人が出たと聞き、アルベルトが心配なセイは思わず駆け出す――!>

討伐に向かう第三騎士団に同行してクラウスナー領に到着したセイを、領主のダニエル・クラウスナーが出迎える。セイは秘伝のポーションがあるかもしれないとのジュードの言葉を思い出して期待する。会食で、薬草に関しては質量ともに王国一だと自負していると語るダニエルは、領内で最高の薬師と言われている専属薬師のコリンナを紹介してくれることになる。会食からの帰り、ローブ姿は見惚れてしまうほどに美しいとアルベルトに褒められたセイは照れて恥ずかしさのあまり駆け出してしまう。翌日、コリンナの仕事場を訪れたセイがポーション作りを手伝っていると、レオンハルトが頼んだポーションを受け取りにやってくる。その夜、コリンナはダニエルに、セイが当代の聖女であることは間違いないと言い、セイが金色の魔力を見たと言っていたことを報告する。翌日、コリンナは「製薬の祖」と呼ばれる薬師が遺した日記を金庫から取り出して見せる。そこには、飢饉で最愛の弟が疫病にかかってしまい、好きよ、死なないで、と弟のことを思ったとき、金色の魔力が畑に満ち、飢饉が収まったことが書かれていた。それを読んだセイは、その薬師は聖女だったのだろうと考える。そんなとき、レオンハルトたちが魔物が出たと多くの怪我人を出して戻ってくる。セイは怪我人を回復魔法で癒すが、周辺調査をしていた騎士団にも怪我人が出ていると聞いて走って騎士団のもとに向かう。重傷者が多く出ていると聞いたセイは、アルベルトの様子を見て、瀕死状態と勘違いしたセイがアルベルトの無事を願ったとたん、無意識に「聖女の術」が発動し、怪我人たちを癒す。その後、アルベルトとどうして術が発動したのか話しているうちに、セイはアルベルトへの強い思いが発動条件だったことに気づくが、こんな恥ずかしいこと言えるわけがないと、顔を赤らめ、逃げるようにアルベルトと別れる。術の発動を目撃していたコリンナは、戻って「製薬の祖」の日記を開く。そこには、私は知っている、聖女の力は、愛の力だ、と書かれていた。

Episode 11「窮地」

<再び「聖女の術」を放ったセイは、その発動条件に自ら気づき困惑していた。一方、セイの能力を目の当たりにした傭兵団のレオンハルトは仲間として勧誘しようとするが、彼女が聖女だと知り、仕方なくあきらめる。そして、いよいよ本格的な討伐が開始される。「聖女の術」が必要となる事態も考えられるが、セイはアルベルトに発動条件を打ち明けることはできなかった。クラウスナー領の森は思っていた通り、珍しい植物にあふれていた。アルベルトとレオンハルトに護衛されたセイは、ワクワクしながら森の奥へと向かう……。>

知らないうちに第二騎士団と第三騎士団がクラウスナー領に出発していたことを知ったユーリは、第二騎士団から緊急の討伐応援要請が入ったと聞いて、出発しようと駆け出す。その途中、廊下で宮廷魔導師団に入団したばかりのアイラを見つけたユーリは、アイラを連れて行くことにする。一方、セイは、アルベルトのことを思うと「聖女の術」が発動しそうになることを確かめ、自在に発動できるようにしたいとコリンナの協力を求めて練習を始める。そこにやってきたレオンハルトは、回復魔法が使えるセイを傭兵団に入れようと勧誘するが、コリンナとアルベルトは、セイが聖女だから無理だと止め、レオンハルトは諦める。アルベルトはそろそろ討伐を始めると言い、セイに協力を求める。レオンハルトは王都とここでは魔物の強さが違う、とセイの安全を心配する。討伐に向かう騎士団、傭兵団に同行して森に入ったセイは、珍しい薬草にワクワクするセイだったが、セイたちに見えないところで魔物のスライムが見え隠れする。やがて、騎士たちもスライムの捕食跡を見つけ、警戒しながら先に進んでいくと、ついにスライムに遭遇する。騎士、傭兵たちが応戦するものの、数の多さに苦戦するが、そこにユーリやアイラなど宮廷魔導師団の魔導師たちが駆け付ける。

Episode 12「帰還」

<スライムの襲撃を受けたセイたちは、王都から支援に駆け付けたユーリとアイラの加勢で無事に森から撤退した。その後、コリンナの協力で「聖女の術」を自在に発動できるよう練習に励むセイ。再編成した部隊で再び森へ向かうことになるが、過去に魔物討伐で一帯を燃やし尽くしたユーリの参加に、故郷の森を愛するレオは心配顔をする。行く手にはまたしてもスライムが出現するが、目的地は森の奥深くにある瘴気が渦巻く沼。巨大な怪物のようなスライムも襲いかかってくるなか、セイは「聖女の術」で沼の浄化を試みるが……!?。>

応援に駆け付けたユーリやアイラたち魔導師の加勢で、無事に森から撤退したセイたち。セイはコリンナの協力で再び「聖女の術」の練習に励む。ユーリも興味津々でセイの練習を見て、反復練習させる。討伐部隊を再編成して、再び森に向かうセイたち。レオンハルトがかつて魔物もろとも辺り一帯を焼く尽くしたことがあるユーリを警戒するのを聞いて、セイは森を焼き尽くさないようユーリにお願いする。そして、スライムと遭遇して戦闘が始まり、セイは怪我をする騎士たちを回復魔法で癒し、森の奥深くの瘴気が立ち込める黒い沼の近くまでたどり着く。セイは「聖女の術」を発動して黒い沼を浄化することに成功するが、それまで魔物を攻撃するためにユーリが放った攻撃魔法によって、森は大きく焼けてしまった。その夜、セイはアルベルトから何か気になっていることがあるんじゃないかと話しかけられる。セイは、これ以上望むのはわがままだと分かっているが、焼けてしまった森をここままにしておくなんて、と思うが、言い出すことはできない。するとアルベルトは、自分は王国に仕える騎士で、この剣は我が王に捧げているが、許されるのであれば、セイを守る騎士でありたいと願っている、君の願いを叶えさせてもらえないだろうか、と言い、セイもその言葉にうなずく。翌日、「聖女の術」を再び発動させて森を再生させようとするセイ。アルベルトがセイの手に自分の手を添えて励ますと、「聖女の術」が発動し、焼けてしまった森は再生する。戻ったセイは、コリンナやレオンハルトに別れを告げ、アルベルトたちと王都に向け出発する。

(ここまで)

 

思っていたよりもいい話で、最後まで一気見して、繰り返して見返しました。もちろん登場人物の間の衝突はあるのですが、悪人がいないことも、個人的に気に入った要因のひとつだろうと思います。
なお、作中では、カイル第一王子は基本的に悪役として登場しますが、そのアイラへの傾倒ぶりは、少なくとも途中からは、聖女でないと周囲に知れた後のアイラを心配する一途な思いから発した不器用な行動であったことが、第7話や第9話で明らかにされており、根っからの悪人というわけではありません。

最初に書いたとおり、10月から第2期のアニメシリーズが放送されていますので、引き続き楽しみに見ていきたいと思います。