テレビアニメ「聖女の魔力は万能です」(第1期)の続き、第5話から第8話を紹介します。
カドカワBOOKSから刊行されている橘由華さんの同名ラノベを原作に、テレビアニメ化し、2021年4月から6月にかけて、TOKYO MXなどで放送された作品で、主なスタッフは、監督:井畑翔太、シリーズ構成:渡航、キャラクターデザイン:石川雅一、アニメーション制作:ディオメディアなど。
繰り返しになりますが、第1期の公式サイトで紹介されている主な登場人物は、次のとおりです。
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セイ(小鳥遊 聖:たかなし せい)【石川 由依】:朝から深夜まで仕事漬けだった20代の会社員。スランタニア王国の「聖女召喚の儀」によって、突然見知らぬ異世界に喚び出されてしまう。元々植物好きだったこともあり、自ら望んで薬用植物研究所で働く。真面目な性格と探究心の強さに聖女としての魔力が加わり、魔法やポーション作りで5割増しのパワーを発揮する。ただし、恋愛方面はちょっと不慣れ。
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アルベルト・ホーク【櫻井 孝宏】:王宮第三騎士団の団長。ホーク辺境伯家三男。騎士団では所属する騎士たちからの信頼も厚く、よきリーダーとしての姿を見せる。ブルーグレーの瞳を持ち、そのクールな印象の外見と氷属性魔法の使い手であることから、多くの女性たちに「氷の騎士様」と呼ばれている。だが、セイの前では柔らかな表情を見せることも……。
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ヨハン・ヴァルデック【江口 拓也】:薬用植物研究所の所長。ヴァルデック伯爵家次男。王宮を飛び出したセイの事情を知りながら、研究所にあたたかく迎えてくれる。セイが持つ魔力の特異性には早々に気づくが、必要以上に口出しはせず、いつもおおらかに見守っている。アルベルトとは幼なじみで、次第に接近していくセイとアルベルトの関係を秘かに楽しんでいる様子。
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ユーリ・ドレヴェス【小林 裕介】:宮廷魔道師団の師団長。もとは一般庶民であったが、魔法適性の高さを買われドレヴェス侯爵家に養子として迎えられた。人当たりのいい好青年に見えるが、当人は魔法や魔力の研究にしか興味がないという変わり者。魔法の使い手としては王国で敵う者がいないほどの実力を持ち、人に対して鑑定魔法を使える唯一の人物でもある。儀式によって聖女を召喚した張本人で、セイの未知数な魔力にはもちろん興味津々。
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ジュード【八代 拓】:薬用植物研究所の研究員。セイを最初に研究所へ案内し、その縁で教育係を担当することになる。人懐っこく面倒見のいい性格で、セイが気軽に接することができる貴重な存在。
公式サイトで紹介されている以上の5人のほかに、第5話から第8話までに登場する名前が付いているキャラクターには、次の人たちがいます。
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エリザベス・アシュレイ【上田 麗奈】(第5話~第7話):侯爵令嬢でカイルの婚約者。王宮図書室での出会いをきっかけにセイと親しくなった。
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エアハルト・ホーク【梅原 裕一郎】(第5話・第6話):宮廷魔道師団の副師団長。ホーク辺境伯家次男でアルベルトの兄。上司であるユーリの破天荒な行動にいつも振り回されている。
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マリー【磯辺 万沙子】(第5話・第6話):王宮でセイのお世話をする侍女。
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アイラ(御園 愛良:みその あいら)【市ノ瀬 加那】(第5話・第7話):セイと同時に召喚された女子高生。
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カイル・スランタニア【福山 潤】(第5話・第7話):スランタニア王国の第一王子。アイラこそが聖女だと確信し、偏重する。第5話・第7話で登場します。
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ダミアン・ゴルツ【石谷 春貴】(第5話・第7話):カイルの側近の1人。ドミニクの息子。
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ヴォルフ【熊谷 健太郎】(第6話・第8話):王宮第三騎士団の団員。
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ジークフリート・スランタニア【山野井 仁】(第5話):スランタニア王国の国王で、カイルの父。
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ドミニク・ゴルツ【加藤 亮夫】(第5話):スランタニア王国の宰相。
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マルク・ヤーン【梶川 翔平】(第5話):カイルの側近の1人。
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レイン・スランタニア【市川 蒼】(第7話):スランタニア王国の第二王子で、カイルの弟。
各話ごとのあらすじは、次のとおりです。< >内が公式サイトで紹介されているストーリーになります。
Episode 05「鑑定」
<宮廷魔道師団の師団長・ユーリのもとで、「鑑定」を受けることになったセイ。だが、セイはユーリの鑑定魔法を無意識に弾いてしまう。それは彼女の魔力量がユーリよりも多いことを物語っていた。確証はなかったが、魔力の特異性からもセイが聖女であると判断したユーリは、その件をジークフリート国王に報告。王宮の使者はセイに、国王が謁見を望んでいることを伝えた。謁見の日、セイは気合いが入った侍女たちによって美しく仕立てられ、護衛役として迎えに来たアルベルトと共に王座の間へ向かう。>
この国で唯一人物の鑑定を行うことができる魔導師であり、聖女召喚の儀の後、昏睡状態にあった宮廷魔導師団師団長のユーリ・ドレヴェスが目覚め、セイは鑑定を受けることになる。しかし、ユーリの鑑定魔法は弾かれ、ユーリはセイの魔力量が自分より多いためだと語る。セイが魔法を使っているところを見たユーリは、自分や他の魔導師と違って、セイの魔法には金色の光の粒が舞っていることを指摘する。それを聞いたセイは、これまでのことを思い返し、自分が聖女なのだろうと改めて考える。ジークフリートにセイとアイラの鑑定結果の報告に上がったユーリは、セイの魔力量が自分よりもかなり多いこと、アイラの成長がこの国の人間よりも非常に早いことを報告するが、聖女はセイだろうと話す。それを聞いたジークフリートは、セイは重要な国賓として遇する必要がある、早急に事を進めると側近に話し、セイに、国王との謁見を求める使者がやってくる。謁見の日、セイは召喚直後に世話してくれたマリーを始めとする侍女たちによって身支度を調えられ、護衛に来たというアルベルトとともに王座の間に向かう。王座の間で、ジークフリートは居並ぶ家臣たちの前で、公式に召喚とカイルの非礼を謝罪する。様々な功績を上げたセイにお詫びを兼ねて恩賞を与えたい、爵位でも領地でもなんでもいいと言うジークフリートに、禁書庫の閲覧許可と、魔法をきちんと学ぶため講師を付けてもらうことを求め、ジークフリートは快諾する。それを側近から聞いたカイルは、いずれ自分が正しかったことをアイラが証明してくれると反発する。
Episode 06「淑女」
<セイが魔法を正式に学ぶにあたり、講師役はユーリが務めることになった。この機会にセイの不思議な魔力をじっくり観察させてもらおうと、すっかりご機嫌なユーリ。とはいえ、指導は意外とスパルタで、セイは魔法を高速発動する課題に苦しむ。そこで、より実戦的な練習で感覚を掴むため、アルベルトに頼み第三騎士団の訓練に参加させてもらう。それはいずれ、討伐の支援要請が来ると考えてのことだった。セイが受けている講義は他にもあり、ダンスやマナーなどを学ぶその日を、セイは「淑女の日」と呼んでいた。>
セイの魔法の講師となったのは何と魔導師団の師団長のユーリだった。聖女に関する情報は原則国家機密で、セイの能力を知る者は必要最小限にする必要がある、また、セイの魔力について調べさせてほしいとユーリは話し、セイの魔力に興味津々なユーリは喜々として指導を始める。手加減しているというユーリだが、意外にスパルタな指導に苦しむセイは、実践的な練習で感覚を掴もうと第三騎士団の訓練に参加させてもらうことにする。心配してセイの顔に手を添えるアルベルトに心臓が高鳴るセイ。訓練に参加した成果もあり、セイはユーリの予想よりも早く上達する。スパルタ指導は討伐に支援要請が来るからだろうと考えていたセイだったが、ユーリにはそんな意図はなく、セイの魔法を多方面から観察したかったからだった。しかし、セイほどの聖属性の魔法の使い手はおらず、支援要請は来るかもしれないと話す。そして、セイが「淑女の日」と呼ぶダンスやマナーなどの講義が集中する日、セイがドレスを着てダンスのレッスンを受けていると、アルベルトが顔を出し、講師の誘いでアルベルトとダンスを踊る。社交シーズンになって招かれた時には、自分にエスコートさせてほしいとアルベルトに言われ、セイは照れて顔を赤らめながら、エスコートをお願いする。マナーレッスンで、アシュレイ侯爵家からお茶会の招きを受けたセイが向かうと、待っていたのはリズだった。リズは、セイと同じく召喚され、王立アカデミーに通うアイラの状況についてセイに話す。
Episode 07「章間」
<セイと同時に聖女として召喚された、もう一人の人物――御園愛良(ミソノ・アイラ)。セイのように放置されることなくカイル王子に保護されたものの、彼女は突然の異世界に戸惑い、元の世界に戻れないと知り涙を流した。カイル王子はそんなアイラの世話をやき、王立学園に編入させる。アイラ自身も自分にできることを頑張ろうと、魔法の勉強に励んだ。しかし、彼女を偏重しすぎるカイル王子の姿勢が影響し、アイラは学園内で孤立してしまう。その状況をなんとかしようと、エリザベスはアイラに声をかけるが……。>
アイラは、リズとセイが仲良く話す姿を目撃して、複雑な気分になるが、アイラを熱心に世話するカイルに声を掛けられ、その後を追う。
アイラは、コンビニに買物に出ようとした瞬間に異世界に召喚されていた。第一王子のカイルから国の危機的な状況など召喚の経緯を説明されるが、元の世界には戻れないと聞いて涙する。アイラを聖女と信じるカイルは、そんなアイラを気遣い、街を案内する。周囲の様子を見て、カイルが嫌われているのではないかと思うが、綱紀粛正も我々の仕事、好かれる役回りではないと側近は話す。そして、力に貸してほしい、この国を救いたいと頭を下げるカイルに、この人はすごく自分勝手で、不器用で、どうしようもなく真っすぐなんだと思ったアイラは、自分にできることは頑張ると決意する。王立アカデミーに入り、魔法の勉強に励むアイラだったが、カイルの偏重ぶりに、周囲の女性からは浮いた存在となり孤立してしまう。一方、カイルは、セイを聖女だという声が高まるのを知り、セイを放置したのは自分の驕りが招いた失態だが、今さらそれを認めれば後継争いの火種になる、何より、聖女ではないとなったらアイラはどうなる、アイラの新たな居場所を自分が作ってやらなければならない、自分の独断と暴走に巻き込まれたとなればアイラも同情を受けるだろうと、最後まで無能で頑固なわがまま王子を演じることを決意する。そんな折、孤立するアイラを何とかしたいと、リズはアイラに声をかけるが、カイルに阻まれてしまう。しかし、その夜、あのままリズと話をしていれば友達になれたのではと思うアイラは、今度リズに声をかけてみようと思う。
Episode 08「覚醒」
<念願だった禁書庫での書物閲覧を許されたセイは、より効果の高いポーションが作れないかと研究に没頭。過去の聖女は魔物を殲滅する「聖女の術」という魔法を使ったらしいが、記録がないため詳しいことはユーリにもわからなかった。ある夜、この世界で出会った人たちのことを思い返していたセイの心に何かが湧き上がってくる。その瞬間、辺りに広がる金色の光。それが何なのか答えが見つからないまま、セイは西の森の討伐に回復要員として参加する。同行したユーリやアルベルトと共に危険な森を進んでいくが……。>
禁書庫の閲覧を許されたセイは、上級ポーションより効果の高いポーションを作れないかと思い、薬草に自分の魔法を持たせることを試みるなど研究に打ち込む。ユーリは、全ての魔物の殲滅に特化した「聖女の術」という魔法が言い伝えられているが詳しいことは分からないと話す。ヨハンは、「聖女の術」は、歴代の聖女で発動方法も異なっていたのかもしれないと言う。研究所からの帰り、星空を見上げるセイは、この世界に来てから、優しい人に助けられてばかり、あの人たちの力になりたい、と思った瞬間、セイの胸から金色の光が広がり、周囲は金色の光に覆われる。その光を浴びた薬草には効果の向上が認められたが、セイはその魔法を再現できないでいた。そうした中、西の森への討伐に回復要員として参加することとなったセイは、ヨハンやジュードたちに見送られて出発する。同じ馬車に乗るユーリは「聖女の術」に興味深々でセイを質問攻めにするが、発動方法が分からないというセイの答えに落胆する。ユーリやアルベルトたちと森の中を進んで行くと、次第に瘴気が強くなっていき、ついにサラマンダーが姿を現す。騎士たちやユーリは応戦し、セイは回復魔法などで手助けするが、ついにはアルベルトの肩にサラマンダーが噛みつく、それを見たセイが、やめてー!と叫んだ瞬間、「聖女の術」が発動し、魔物だけでなく瘴気も一掃される。
(ここまで)
いよいよ、セイが聖女であることがはっきりしてきました。第9話以降については、また改めて。