鷺の停車場

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テレビアニメ「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」

テレビアニメ「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」を見ました。

dekisoko-anime.com

2018年1月から小説投稿サイト「小説家になろう」に連載され、2018年10月からTOブックスで単行本化されている紅月シンのライトノベル「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」、通称「できそこ」を原作にテレビアニメ化され、2024年4月から6月までの2024春クールにテレビ東京などで放送された作品。主要スタッフは、監督:古賀一臣、シリーズ構成:池田臨太郎、脚本:大草芳樹、キャラクターデザイン・総作画監督細田沙織、アニメーション制作:スタジオディーン × マーヴィージャック など。

試しに録画してみたところ、まずまずの感じだったので、最後まで見ることになりました。

公式サイトのイントロダクションから引用すると、

 

<「ようやく探しに行くことができる。前世から待ち望んだ平穏な暮らしを」

神の恩恵『ギフト』を得られず、出来損ないと呼ばれた少年・アレン。しかし、彼の正体は――前世の記憶と力を持つ元英雄だった!?

実家である公爵家から追放されたのをいいことに、自由気ままな旅を始めようとするアレンだったが、元婚約者の暗殺未遂に遭遇することになり……!?
今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・ファンタジー開幕!>

 

・・・という物語。

 

公式サイトで紹介されている主な登場人物とキャストは、次のとおりです。< >内はそのキャラクターが登場(声優が出演)する放送回です。

  • アレン・ヴェストフェルト【蒼井 翔太/高橋 雛子(少年期)】:ヴェストフェルト公爵家の元嫡男。神の祝福であるギフトを得られず、「出来損ない」とされ実家を追放された。前世では異世界を救った英雄。今世の目標は、平穏な生活を送ること。<第1~12話>※少年期は第1・2・5話のみ

  • リーズ・アドアステラ【栗坂 南美】:アドアステラ王国第一王女。アレンの元婚約者。実家を追放されたアレンと再会し、共に旅をすることになる。<第1~4・6~12話>

  • アンリエット・リンクヴィスト【鬼頭 明里】:隣国のリンクヴィスト侯爵家の当主。アレンの前世を知っているようだが……?<第6~12話>

  • ノエル・レオンハルト【雨宮 天】:辺境の地に住まうエルフの鍛冶師。腕は一流以上。リーズとは友人関係。<第2~4・6~12話>

  • ミレーヌ・ヘーグステット【愛美】:旅の途中で出会う異能のアマゾネス。謎の紳士と行動を共にしているが、その真意は……?<第2~4・6~12話>

  • ベアトリス・アレリード【潘 めぐみ】:リーズ専属の護衛騎士。王国最強の一角。守備系の身体能力ギフト『騎士』を持ち、冒険者達の憧れの的。<第1~7話>

  • アキラ・カザラギ【伊瀬 茉莉也】:一代に一人のみが授かるギフト『ブレイバー』を持つ今代の勇者。男勝りな性格。<第1~3・5・6話>

  • クレイグ・ヴェストフェルト【子安 武人】:アレンの父。何のギフトも得られなかったアレンを「出来損ない」と決めつけヴェストフェルト家から追放した。<第1~6話>

  • ブレット・ヴェストフェルト【逢坂 良太/大西 綺華(少年期)】:アレンの弟で次期当主。自分と父親以外の者を全て下に見て小ばかにしている。<第1~6話>※少年期は第5・6話のみ

  • カーティス・リンクヴィスト【子安 光樹/咲々木 瞳(少年期)】:アンリエットの弟と名乗る少年。<第10~12話>※少年期は10話のみ

そのほか、劇中で登場する、個別に名前などが付いているキャラクターとしては、次のような人たちがいます。< >内はそのキャラクターが登場(声優が出演)する放送回です。

  • 龍王【坂詰 貴之】:クルーム村の近くの山に住みついている守護龍。<第1話>

  • サラ【真野 あゆみ】:赤龍王への生贄にされかけたクルーム村の少女。救出された後は、アキラと行動をともにすることになる。<第1・2・5話>

  • クルーム村の村長【露崎 亘】:村の安全を守るため赤龍王に生贄を捧げていた村長。<第1話>

  • ホレス【大塚 芳忠】:ミレーヌとともにアレンの前に現れた謎の老紳士。<第2・3話>

  • ナディア・ベンディクス【咲々木 瞳】:グランホルムの冒険者ギルドの受付嬢。<第2・7話>

  • ヴァネッサ【大西 綺華】:ノエルの師匠のドワーフの鍛冶師。<第2・3話>

  • デイミアン【露崎 亘】:クレイグと手を結んでいる悪魔。<第3・5・6話>

  • ルフレッド・ベーヴェルシュタム【KENN】:生前リーズが慕っていた叔父。王家のしがらみを嫌い、第一騎士団副団長となったが、数年前に亡くなった。<第4話>

  • 村長【赤城 進】:リンダール村の村長。実は悪魔で死人たちを操っていた。<第4話>

  • エドワード・ゴートゥゴード【森田 成一】:第一騎士団の団長。大司教に訓練場に誘い出され、クレイグと対決する。<第5・6話>

  • クラーク・エストルンド【榎木 淳弥】:第一騎士団の副団長。<第5・6話>

  • 大司教【仲野 裕】:アドアステラ王国の大司教<第5話>

  • シリル将軍【三上 哲】:アドアステラ王国最強と名高い将軍。<第5話>

  • マリエル・ヴェストフェルト【高橋 雛子】:亡くなったクレイグの妻で、アレンとブレットの母。<第6話>

  • 国王【寺島 拓篤】:アドアステラ王国の国王で、リーズの父。<第6話>

  • リゼット【日笠 陽子】:ヴィクトゥル帝国の国境の街の黒狼騎士団の団長。<第7~12話>

  • サイラス【牛山 茂】:リンクヴィスト侯爵家の執事。かつてヴェストフェルト公爵家で執事長を務めていた。<第7・9話>

  • オズワルド【松田 健一郎】:エルフの森の入口を探す黒狼騎士団の一員。<第8~11話>

  • パーシヴァル【高塚 正也】:エルフの森で王の代理を務めているエルフ。<第8・9話>

  • フィリップ【高橋 雛子】:エルフの森で悪魔の子を敵視するエルフの少年。<第8・9話>

  • セリア・バルテルス【Lynn】:アレンたちを探して冒険者ギルドにやってきた黒狼騎士団の一員。<第10~12話>

  • 悪魔【左座 翔丸】:カーティスに力を付与した悪魔。<第12話>

なお、ナレーションは鬼頭明里が務めています。

 

公式サイトのストーリーで紹介されているあらすじは、次のとおりです。

Episode 01「追放」

<世界を救った元英雄アレン。平穏な暮らしを望んで転生した先は、異世界の名門公爵家。ギフトを得られず、出来損ないと見なされて家を追放されてしまう。だが、息苦しい生活に辟易していたため、追放を喜び、自由気ままな旅を開始することに。その旅の途中、元婚約者であるリーズが魔物に襲われているところに遭遇してしまい……。>

元英雄だったアレンは、転生したヴェストフェルト侯爵家の嫡男だったが、父クレイグからギフトが得られなかった出来損ないと言われ追放されてしまう。東の辺境の地を目指すアレンは、啓示に導かれ辺境を目指していた元婚約者の王女リーズと彼女を護衛する騎士ベアトリスと出会う。ともに訪れた村で勇者アキラに出会い、生贄にされそうになった少女を助けたことを聞いたアレンたちは、ともに龍退治に向かう。アキラの攻撃は竜には通じないが、アレンが剣を折りながらも竜を倒す。

Episode 02「聖剣の鍛冶師」

<赤龍王との闘いで剣を折ってしまったアレンのため、一行はグランホルムを目指すことに。そこに住む鍛冶師・ノエルは、リーズの友達ということだったが……忙しさを理由に、剣を打つのを断られてしまう。ところが、アレンの折れた剣を見せた途端、ノエルの態度に変化が。「“聖剣を超える剣”に興味はある?」と、持ちかけられ……。>

アレンは貧しき者を助ける「奇跡の聖女」だと判明したリーズとともにグランホルムに向かい、アキラは助けた少女サラを連れて行くことにする。「この国と神に復讐を」と父クレイグが言っているころ、アレンたちはグランホルムでリーズの知り合いの鍛冶師のノエルを訪ね、アレンの剣を打ってもらう。アレンはアマゾネスのミレーヌを連れた謎の紳士ホレスと出会う。

Episode 03「意地と覚悟」

<森で遭遇した魔物・フェンリルに、異常なまでの復讐心を抱くノエル。自身の剣で切りかかろうとする彼女を、「その剣では傷一つつけることは出来ない」とアレンは説得する。復讐を諦められないノエルは、寝ずに剣を打ち直し、遂に聖剣を超える剣を完成させる。その剣で復讐を果たそうと、一人森へ向かうが……。>

完成した剣を試しに向かった森でフェンリルに遭遇し、復讐心を抱いたノエルは、帰って剣をさらに高めようと打ち直す。フェンリルは身寄りのなかった自分を助け育ててくれたドワーフの師匠アネッサを殺した憎い魔物だった。ノエルは完成した剣を手にフェンリルを倒しに森に向かうが、フェンリルには歯が立たず、現れたホレスは自分に仕えないかと言うが、そこにアレンが現れ、フェンリルを倒す。ホレスは逃げていき、ノエルはアレンに背負われて帰る。一方、ホレスに聖女、エルフの首を取れと命令されたミレーヌはリーズ、ベアトリスを殺そうとするが、ベアトリスに気絶させられる。ミレーヌの隷属の魔法は解け、ノエルは自分が面倒をみると言う。アレンは再びホレスのもとに向かうが、たどり着いたときには、ホレスは悪魔に殺されていた。

Episode 04「降霊祭」

<将軍暗殺の手がかりを探すアレンたちは、ノエルからある噂を聞く。リンダールの村に出る“銀の鎧”の霊──悪魔が関わっている可能性があると知り、一行は村を調べることに。だが、降霊祭の準備中だという村は平穏そのもの。そんな中、“銀の鎧”に思うところがあるリーズ。実は、亡くなったリーズの叔父も、かつて銀の鎧をまとっていた……。>

リンダール村にやってきたアレンたちは、村人に案内された村長に誘われ、降霊祭を見ていくことになる。祭で、リーズは慕っていた叔父アルフレッドの姿を見つけ、その姿を追うと、アルフレッドは、自分は王家を恨んでいた、ナチュラルギフテッドを狙っている国王を倒そうと誘う。そこにかけつけたアレンによって、リーズは助けられる。そして、アレンは、死者を操っていた村長もゾンビも倒す。

Episode 05「狂乱の開幕」

<「死んだはずのシリル将軍が現れた」という噂に揺れる王都。その裏では、クレイグたちの謀略が進んでいた。訓練場に誘き出される第一騎士団のエドワード団長──悪魔に襲われる勇者・アキラ…そして、大司教と共に、民衆の前に姿を現すシリル将軍。クレイグと、ブレットの歪んだプライドが、王都を襲う!>

弟ブレットは、母が亡くなったときから父クレイグの蔑む目を恐れて兄アレンに反発し、出来損ないの兄ではなく、自分こそがこの国を統べるにふさわしいと思うようになっていた。

死んだはずのシリル将軍が現れた噂で持ちきりの街で、第一騎士団長のエドワードは、姿を現した大司教に誘われ、訓練場に連れていかれる。すると、姿を現したクレイグがエドワードに剣を向ける。一方、サラを連れたアキラは悪魔の手下に襲われる。

そんな頃、街では、バルコニーから民衆の前に姿を現した大司教とシリル将軍、ブレッドが、神々は嘘をついている、ギフトは人々の自由を縛るもの、我々自身の手で未来を開くべき、と演説する。しかし、その場に、ずいぶんと楽しそうだな、と言ってアレンが姿を現し、ブレットは、この出来損ない、と憎悪を募らせる。

Episode 06「憎悪の果て」

<騒乱の王都に現れたアレンによって、クレイグたちの陰謀が暴かれる。将軍暗殺、リーズ暗殺未遂…いずれも、悪魔とヴェストフェルト公爵家が組んで行ったものだった。一方、復讐心に駆られ、悪魔の力で暴走するクレイグ。王都に降りかかる闇の力を振り払うため、かつて出来損ないと呼ばれた息子、アレンがその前に立ちはだかる!>

バルコニーから民衆に演説するブレットだったが、アレンが登場し、将軍暗殺やリーズ暗殺未遂が悪魔とヴェストフェルト公爵家が組んで行ったもので、悪魔が将軍やリーズのような強力なギフトを持つ人間は計画の邪魔で、人間がギフトを手放すよう扇動する計画だったと話す様子を明らかにされて、計画の邪魔をするな!と叫び、アレンたちを攻撃しようとするが、アレンによって倒される。

一方、マリエルの死への復讐心に駆られ、エドワードと駆け付けたアキラと戦うクレイグは、悪魔の力を使って圧倒するが、ブレットを倒して駆け付けたアレンによって倒される。

アレンは、国王がその貢献に報いるためヴェストフェルト公爵の地位を授与しようとするのを丁重に断り、グランホルムに行くことにする。そこに、ヴェストフェルト公爵の地位を継いだリーズが一緒に連れて行ってほしいと駆け付け、ノエル、ミレーヌとともに馬車で出発する。

Episode 07「帝国の侯爵令嬢」

<王都の戦いから半年。平穏な暮らしを送るアレンは、転生直前の夢を見る。それは、使徒アンリエットとの最期の対話だった……。日々の暮らしに思うところあったアレンは、ヴィクトゥル帝国へ旅立つことを決める。そこで待ち受けていたのは…くすぶる戦争の火種、そして、侯爵令嬢へと転生していたアンリエットだった。>

アレンは、転生直前、お前にそんな思いをさせるために英雄にしたわけじゃないと泣いて謝る使徒アンリエットの夢を見る。平穏な暮らしに思うところがあったアレンは、ヴィクトゥル帝国に旅に出ることにする。
リーズ、ノエル、ミレーヌと馬車で出発したアレンが帝国の国境の街に入るとアンリエットが姿を現す。アンリエットは、帝国のリンクヴィスト侯爵家の令嬢に転生し、今は当主になっていた。アンリエットは、帝国内で最も恐れられている黒狼騎士団が動き出していると伝え、帰るよう忠告するが、街の一角で突然爆発が起きて、逃亡する犯人がアレンの目の前で突然魔力で殺されたことで、アレンはやってきた騎士に尋問されるが、アンリエットやミレーヌのおかげでその場を逃れる。
アレンたちが逃れたリンクヴィスト侯爵家の屋敷で、アンリエットは4人に1年前に皇帝が暗殺されたことを明かす。その夜、バルコニーでたたずむアレンと話したアンリエットは、転生前の世界で英雄として辛い目に遭ったアレンが心配で見守るためにこの世界で転生してきた、アレンを笑顔にしてくれる誰かと出会えたことが嬉しかった、それが自分でなかったのは少し悔しいが、と思うのだった。

Episode 08「妖精王」

<アンリエットの屋敷に匿ってもらう間、暇を持て余して街へと遊びに行くノエル。
だが、なぜか街のエルフたちからの注目を集めてしまう。理由を知るアンリエットは、“昔の記憶がない”ノエルを連れて、アレンたちをエルフの森へ誘うが、そこでノエルの出自が明らかになり──。>

アンリエットの屋敷に匿われている間、暇を持て余したノエルは、ミレーヌと一緒に街に遊びに出かけるが、街のエルフたちからなぜか注目され、話しかけられる。帰ってきたノエルがその話をすると、そのわけを知るアンリエットは、アレンたちとともに昔の記憶がないノエルを結界魔法で隠されているエルフの森に連れて行く。

森を進んで行くと、エルフたちが集まってきてノエルに跪く。ノエルは、エルフの王族だけが持つ特別なギフトである「妖精王の瞳」を持っていたのだ。アンリエットは、エルフたちの王の血筋は既に途絶えており、エルフたちにとっての王はノエルであることを説明する。突然のことに困惑するノエルを、王の代理を務めるパーシヴァルはエルフの集落に案内するが、途中で会ったフィリップの言葉にノエルはひっかかる。

夜になり、パーシヴァルはアレンに、王がいなければ子を宿すこともできず種族が死を迎えてしまう、アンリエットは様々な恩恵をもたらしてくれたと話す。アレンは、森のエルフたちの中に悪魔の子どもがいることに気付いていた。それは、身寄りのない子たちを匿ってほしいというアンリエットの頼みと説得によるものだった。

アレンたちが寝た後、ノエルは自分の身の処し方を考える。翌日、フィリップは悪魔の子どもたちを罵り、パーシヴァルに咎められて、街に逃げ出してしまう。戻ったアンリエットが諭すが、アンリエットが去った後、エルフの森の入口を探すオズワルドに捕らえられてしまう。

Episode 09「悪魔の烙印」

<エルフの森に滞在中のアレンたち。“エルフの王”を望まれるノエルは、決断を悩んでいた。そんな中、黒狼騎士団が動き出す。屋敷に戻ったアンリエットを待ち構えていたリゼット。さらに、エルフの森に侵入したオズワルドに、悪魔の子供も見つかってしまう。前世での苦い経験から、「救うべきか?」とアレンもまた、決断を悩むことに……。>

エルフの森で「エルフの王」となることを望まれるノエルは、野菜や果物だけの食事に、肉が食べたいと内心思う。屋敷に戻るためエルフの森を出たアンリエットは、街で森を出たきり戻ってこないフィリップを探すが、見つからない。

一方、引き続きエルフの森を案内されるノエルたち。パーシヴァルの話を聞いて、アレンは平和なエルフの森で暮らせないかと考え始めるが、そんな時、何者かがエルフの森に入ってきて、パーシヴァルは出迎えに向かう。

屋敷に戻ったアンリエットを待ち構えていた黒狼騎士団の団長・リゼットは、1年前の皇帝暗殺事件の容疑者が突然姿を消し、一切の痕跡が消えていたが、そんなことができるのはアンリエットくらいしかいない疑いの目を向ける。

そして、エルフの森に入ってきたのはフィリップを連れて侵入した黒狼騎士団のオズワルドだった。オズワルドはそこに姿を現した悪魔の子を殺そうとする。それを察知したノエルとミレーヌは走って向かうが、前世での苦い経験から、アレンは助けに行くべきか悩みながらも、その後を追う。駆け付けたノエル、アレンたちによってオズワルドは倒され、気絶する。

そこに姿を現したアンリエットは、国境の街道の封鎖が解かれたと告げ、アレン、リーズ、ノエル、ミレーヌはエルフの森を出て帰ることにする。

しかし、その頃、アンリエットは、皇帝暗殺事件の実行犯として身柄を拘束され、リゼットは、これで取引は成立だと告げる。

Episode 10「助けを求める声」

<街道の封鎖が解かれ、帝国を発つことにしたアレンたち。しかし、その直前、アンリエットの弟を名乗る青年・カーティスが現れ、助けを求めてくる。なんと、アンリエットが皇帝暗殺事件の主犯として、黒狼騎士団に連行されてしまったのだという。アレンたちは、カーティスに疑いを持ちつつも、共に帝都を目指すことになるが……。>

街道の封鎖が解かれたのを受け、アレンたち帝国を出発しようとしたとき、アンリエットを姉さんと呼ぶ青年カーティス・リンクヴィストが駆け寄ってきて、アンリエットが皇帝暗殺事件の主犯として黒狼騎士団に帝都に連行されてしまった、と助けを求める。アレンたちは、一人娘だとアンリエットが言っていたことなどから、カーティスに疑いを抱きつつ、カーティスとともに帝都に向かうことにする。

一方、帝都に護送されるアンリエット。アンリエットはアレンたちを無事に帝国から帰すための取引で、皇帝暗殺事件の主犯として捕らえられたのだった。

帝都へと向かうアレンたちがさらに話を聞くと、カーティスは、アンリエットは正確には従姉だが小さい頃から姉のように慕っていたことなどを明かす。

アレンたちが途中の街に立ち寄ると、急に街が封鎖されてしまう。アレンとリーズが冒険者ギルドで情報収集をしていると、黒狼騎士団が自分たちを反逆者として捕らえようとしていることが分かり、2人は急いで逃げる。しかし、自分たちの宿の方で爆発が起き、2人が駆け付けると、オズワルドがノエルとミレーヌを捕らえていた

Episode 11「惑う元英雄」

<ノエルとミレーヌを人質に取ったオズワルドと対峙するアレン。難なく二人を救出するが、すでにオズワルドに『エクスプロード』を仕掛けられていた。しかも、周囲にいる負傷した多数の市民たちも同様で──。そこで思い出されたのは、助けた子供に「化け物」と罵られた……前世での記憶。逡巡するアレンの出した答えは……!?>

リーズとともに宿に駆けつけたアレンは、ノエルとミレーヌを捕らえたオズワルドの手を切り落として2人を助けるが、オズワルドは人を爆発させるエクスプロードを周囲の者たちすべてに仕掛けていた。アレンは、前世で魔物に襲われ助けを求める子どもを助けたが、怖がる子どもに、来るな化け物、と罵られたことを思い出して一瞬逡巡するが、エクスプロードを全て切断して人々を助ける。

アレンはオズワルドを始末しようとするが、そこに現れた黒狼騎士団員のセリアが自分が責任を持って始末する、手を引いてほしいと願われ、その手を引く。

セリアは、リゼットに封鎖を解除したことを報告し、オズワルドの処分を願い出るが、リゼットは指導者自ら手を下すと告げ、オズワルドは現れた黒い魔獣のような指導者に始末される。

カーティスとともに帝都に到着したアレンたちだったが、通行証がないアレンたちは門を通ることができない。カーティスは帝都には王侯貴族しか通れない地下通路があると話し、そこを通って帝都に入ることを提案する。カーティスと別れ、地下通路を通るアレンたち4人だったが、そこに見回りの黒狼騎士団が現れ、さらにリゼットが姿を現す。アレンが目的だと話すリゼットは、リーズたち3人は見逃し、アレンと対決するが、突然爆発が起き、アレンとリゼットは生き埋めになりかける。

カーティスと合流したリーズたちは、地下通路の方角で土煙が上がるのを見て心配するが、カーティスはひそかにニヤリとする。そこに、転移魔法で逃れたアレンが姿を現し、リーズたちはホッとする。

一方、地下牢に移されたアンリエットの目の前には、不敵に高笑いするカーティスが姿を現す。

Episode 12「元英雄は好き勝手に生きる」

<地下牢のアンリエットの前に現れたカーティス。すべては、悪魔の力を手にしたカーティスが仕組んだことだった。一方、アンリエットから手助け無用と告げられたアレン。王国への帰路を選択するが、リーズから「戻りましょう」と提案され……。かつて実家を追放され、好き勝手に生きようと願ったアレン。その旅路の先に望んだものは──。>

アンリエットの前に現れたカーティスは、悪魔の力を得て、皇帝を暗殺したことを明かし、正統な皇帝になるという自分の望みを叶えるため、アンリエットの協力を求めるが、アンリエットは馬鹿げた野望と一蹴する。地下牢を出たカーティスに会ったリゼットは、アレンを仕留められなかったことを謝るが、カーティスは、気にするな、もう国を出て戻ってくることはないだろうと話す。

王国に帰るため馬車に乗るアレンたちは、アンリエットが気になって重い空気になっていた。

リゼットは、地下牢のアンリエットに頼まれていた英雄譚の本を手渡す。それを手にしたアンリエットは、英雄譚で必ず英雄が非業の死を遂げることに納得できず、アレンがそうならないよう前世で導いたが、結果は変わらなかったことを思い返す。

ひと休みするために街に入ったアレンたち。リーズはアレンに、アンリエットを救うために戻ろうと訴える。同行していた騎士も、人を救うのに理屈など必要ない、と語る。仮面をかぶっていたその騎士は、セリアだった。

アンリエットが首を縦に振らないことにいら立つカーティスは、悪魔の力を使ってアンリエットを殺そうとするが、そこにアレンとセリアがかけつける。悪魔の力を取り込んでいたカーティスは、俺の力の前ではお前は無力だ、と襲いかかるが、アレンたちによって倒される。

面倒なことになる前に退散した方がいいというリゼットの勧めで、帝国を離れるアレンたち。どうして助けに来てくれたのかと尋ねるアンリエットに、アレンは、実家を追放された時に、今度こそ、平穏に好き勝手に生きようと思った、助けたかったから助けた、と答える。アンリエットは、やはりアレンは、私の、いやみんなの英雄だ、と心の中で思うのだった。

 

(ここまで)

前半はなかなかいいかも、と思って見ていきましたが、後半になってからは物語の盛り上がりに欠けるところがあったのと、悪役の描き方がワンパターンな感じもあって、全体を通してみると、ちょっと残念な感じがしました。

本年3月には舞台化もされていたようなので、原作のラノベ自体はそれなりに魅力のある作品なのかもしれませんが、1クール12話のテレビアニメにうまくまとめるのは難しかったということなのかもしれません。