仕事帰りに、TOHOシネマズ日比谷に映画を観に行きました。
この日の上映スケジュール。
この日観るのは「ドライブ・マイ・カー」(8月20日(金)公開)。上映は、東京ミッドタウン日比谷にある本館ではなく、東京宝塚ビル地下にある別館?ということなので、地下街を東京宝塚劇場方面に進みます。
TOHOシネマズ日比谷は何度か来たことがありますが、こちらのスクリーンは初めて。
2スクリーンしかないので、ロビーはこじんまりとしています。
上映は489+2席のスクリーン12。客席数でいえば、本館を含めてこの映画館で最大ということになります。この日は1席ずつ間隔を開けての販売でしたが、120~150人くらいは入っていたのではないかと思います。
村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」を原作に、濱口竜介の監督・脚本で映画化したもので、本年のカンヌ国際映画祭で日本映画初の脚本賞を受賞したほか、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞も獲得した作品だそう。全国115館での公開。
公式サイトによれば、
舞台俳優であり演出家の家福(かふく)は、愛する妻の音(おと)と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう――。2年後、広島での演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。さらに、かつて音から紹介された俳優・高槻の姿をオーディションで見つけるが…。
喪失感と“打ち明けられることのなかった秘密”に苛まれてきた家福。みさきと過ごし、お互いの過去を明かすなかで、家福はそれまで目を背けてきたあることに気づかされていく。
人を愛する痛みと尊さ、信じることの難しさと強さ、生きることの苦しさと美しさ。最愛の妻を失った男が葛藤の果てに辿りつく先とは――。
・・・というあらすじ。
主なキャストは、
- 家福悠介【西島秀俊】:舞台俳優で演出家。妻・音の死の2年後、広島の演劇祭に招かれ、演出に当たる。
- 渡利みさき【三浦透子】:演劇祭の事務局が手配した23歳の運転手。家福の車を運転して送迎する。
- 高槻耕史【岡田将生】:音の紹介で知った若手俳優。事務所に所属していたが、女性トラブルが原因で今はフリー。オーディションを受けて演劇祭に参加する。
- 家福音【霧島れいか】:家福の妻。脚本家として活躍していたが、秘密を残して急死してしまう。
- イ・ユナ【パク・ユリム】:演劇祭に韓国手話で出演。
- コン・ユンス【ジン・デヨン】家福をサポートする演劇祭の事務局スタッフ。ユナの夫。
- ジャニス・チャン【ソニア・ユアン】:台湾から演劇祭に出演。
- 柚原【安部聡子】:演劇祭の責任者。
など。
深い余韻が残る素晴らしい作品。
本編179分、予告編も入れると約3時間10分と、かなり長い上映時間に、(トイレの心配もしつつ)身構えて観ましたが、時間の長さを感じさせることなく、作品の世界に引き込まれました。カンヌで脚本賞を獲得しただけのことはあります。家福たち現実の描写に、演劇祭で稽古するチェーホフ「ワーニャ伯父さん」の台詞が交錯し、奥行きを増しているのも、見事な構成だと思いました。