鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「線は、僕を描く」

休日の朝、TOHOシネマズ流山おおたかの森に行きました。


朝9時前、この日最初の上映回の多くが始まる時間帯とあって、ロビーはけっこう混雑していました。


この日の上映スケジュール。25作品・29種類の上映が行われていました。


私が観るのは「線は、僕を描く」(10月21日(金)公開)。


上映は125+2席のスクリーン5。お客さんは40人は入っている感じです。


チラシの表裏。


以前に配布されていた別バージョンのチラシ。


2020年「本屋大賞」第3位などを受賞した砥上裕將(とがみひろまさ)さんの青春芸術小説「線は、僕を描く」を原作に、実写映画化した作品だそうで、監督:小泉徳宏、脚本:小泉徳宏・片岡翔、音楽:横山克などの主要スタッフ。

 

公式サイトのストーリーによれば、

 

大学生の青山霜介はアルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。
白と黒だけで表現された【水墨画】が霜介の前に色鮮やかに拡がる。
深い悲しみに包まれていた霜介の世界が、変わる。
巨匠・篠田湖山に声をかけられ【水墨画】を学び始める霜介。
水墨画】は筆先から生み出す「線」のみで描かれる芸術。描くのは「命」。
霜介は初めての【水墨画】に戸惑いながらもその世界に魅了されていく――
水墨画との出会いで、止まっていた時間が動き出す。
これは、喪失と再生の物語。

 

・・・というあらすじ。

 

公式サイトで紹介されている主要キャストは、

  • 青山 霜介(そうすけ)【横浜 流星】:とあるきっかけで水墨画を学ぶことになり、その世界に魅了されていく主人公。様々な出会いによって、内に秘めた水墨画の才能を開花させていく。

  • 篠田 湖山(こざん)【三浦 友和】:水墨画の巨匠。霜介を一目見て、弟子として迎え入れることを決める。

  • 篠田 千瑛(ちあき)【清原 果耶】:水墨画の巨匠・篠田湖山の孫。水墨画界のサラブレッドと目されるが、内心行き詰まりを感じており、霜介と出会って、ライバル心を抱くようになる。

  • 西濱 湖峰(こほう)【江口 洋介】:湖山の一番弟子。少々破天荒気味なところもあり、霜介を翻弄する。根は優しく、霜介・千瑛たちを温かく見守っている。

  • 古前(こまえ)巧【細田 佳央太】:霜介の親友。霜介に水墨画を始めるきっかけを与える。

  • 川岸美嘉【河合 優実】:霜介に触発されて水墨画を初めた同級生。古前とともに水墨画サークルを立ち上げる。

  • 藤堂 翠山(すいざん)【富田 靖子】:水墨画の評論家。かつては湖山と並ぶ水墨画の巨匠だった。

  • 国枝 豊【矢島 健一】:湖山が展覧会を開いた美術館の館長。

  • 滝柳 康博【夙川 アトム】:大手広告代理店の営業。

  • 笹久保隆【井上 想良】:大手広告代理店の営業。

という感じ。

 

家族を失い、前に進むことができずにとどまっていた主人公が、水墨画との出会いをきっかけに、少しずつ変わっていき、目を背けていた心の傷と向き合い、前に進んでいく自分探しと再生の物語。物語の骨格はありきたりなものかもしれませんし、少し都合の良すぎると思える展開もありますが、良い余韻の残る作品でした。映像の美しさ、登場人物と水墨画を重ね合わせて描く演出や清原果耶の凛とした佇まいも印象的。音楽はちょっと演出過剰気味とも思いましたが、各シーンの描写にマッチして効果を高めていました。一番残念だったのは、エンディングソング(テーマ曲)が本編の雰囲気とまるで違うこと。本編の余韻にひたれる曲だったらもっと良かったのにと思いました。