鷺の停車場

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テレビアニメ「わたしの幸せな結婚」

テレビアニメ「わたしの幸せな結婚」を見ました。

2019年より富士見L文庫で刊行されている顎木あくみの同名小説を原作に、テレビアニメ化された作品で、主要スタッフは、監督:久保田雄大、設定・監修:阿保孝雄、シリーズ構成:佐藤亜美・大西雄仁・豊田百香、キャラクターデザイン:安田祥子、アニメーション制作:キネマシトラスなど。

 

公式サイトで紹介されている主要登場人物・キャストは、次のとおりです。

  • 斎森 美世【上田 麗奈】:斎森家の長女。異能を持つ両親の血を受け継ぎながらも、見鬼の才が現れなかったため「無能」と謗られ、愛されることを知らずに育った。

  • 久堂 清霞【石川 界人】:名家・久堂家の当主にして、対異特殊部隊を率いる若き隊長。数多の婚約候補者たちをないがしろにした冷酷無慈悲な人物として知られている。

  • 斎森 香耶【佐倉 綾音】:斎森家の次女で、美世の異母妹。幼い頃から両親に可愛がられて育ち、高いプライドを持つ。

  • 辰石 幸次【西山 宏太朗】:辰石家の次男で、美世と香耶の幼馴染。美世にとっては、唯一、他愛もない言葉を交わせる心の拠り所。

  • 五道 佳斗【下野 紘】:対異特殊部隊に所属する清霞の部下。根っからのお調子者だが、優れた異能の持ち主であり、清霞を公私ともに支えている。

  • ゆり江【桑島 法子】:清霞が幼い頃から身の回りの世話をしている久堂家の使用人。その成長をおおらかな笑みで見守っているが、ときに手厳しい小言も。

  • 鶴木 新【木村 良平】:美世の従兄弟。薄刃家の厳しい掟のもと「夢見の巫女」である美世を守るために生きてきた。清霞に激しい敵意を燃やす。

  • 辰石 一志【深町 寿成】:辰石家の長男。派手な身なりで遊び歩いてばかりいるため、次期当主が務まるのか弟の幸次も心配している。

  • 堯人【石田 彰】:今上帝の次男で、帝位を継ぐ最有力候補。清霞とは、幼い頃から親しい。

  • 斎森 真一【家中 宏】:斎森家の当主。美世の実父ながら、異能を持つ香耶ばかり溺愛する。

  • 斎森 香乃子【植田 佳奈】:美世の義母。前妻の澄美を憎み、その生き写しのような美世を使用人以下の扱いに貶める

  • 辰石 実【堀内 賢雄】:辰石家の当主。とある理由から、美世を辰石家に嫁入りさせようと暗躍する。

  • 薄刃 澄美【日髙 のり子】:美世の母親。幼い美世を残し、病で亡くなる。

  • 花【能登 麻美子】:斎森家の元女中。幼い美世の味方をしてくれた唯一の存在だが、香乃子に解雇されてしまった。

  • 桂子【久保田 民絵】:清霞が贔屓にしている呉服屋「すずしま屋」の女主人。本質の美を見抜く慧眼の持ち主。

  • 帝【菅生 隆之】:今上帝。天啓を授かり、国を治める最高権力者。現在は重い病に伏せている。

  • 久堂 葉月【日笠 陽子】:清霞の姉。華やかな美貌と、すらりとしたプロポーションで洋装も着こなすモダンガール。溌剌として、面倒見が良い。

  • 大海渡 征【三宅 健太】:軍本部で対異特殊部隊全体の指揮を執っている。清霞の上司。

  • 薄刃 義浪【廣田 行生】:薄刃家の前当主で、美世と新の祖父。

 

公式サイトで紹介されている各話ごとのあらすじは、次のとおりです。(< >内が公式サイトで紹介されている内容です。)

第一話 出会い

<斎森家の長女・美世は、異母妹・香耶が、父・真一と継母・香乃子に愛情深く育てられる一方で、ないがしろにされ、使用人同然の生活を送っている。やすらぎをくれるのは、心優しい辰石家の次男・幸次だけだった。
だが、父は香耶の夫として幸次を婿養子に迎える。そして美世には、冷酷無慈悲と噂される軍人の久堂清霞のもとへ嫁ぐよう命じて……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「一章 出会いと涙と」の前半部に相当する物語。

第二話 旦那さまという御方

<「私が出て行けと言ったら、出て行け。死ねと言ったら、死ね」。そんな恐ろしい言葉とともに、清霞との生活が始まる。帰る場所のない美世は、自分が異能を持たない役たたずだと知られるわけにはいかなかった。
しかし、どうにか役に立とうと、使用人のゆり江よりも早く起きて朝食を用意するも「毒を盛ったのだろう」と疑われてしまい……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「一章 出会いと涙と」の後半部に相当する物語。

第三話 初めてのデヱト

<突然訪れた、初めての〝デヱト〟。清霞は「何も欲しいものがない」という美世に、自分の買い物に付き合うように言う。これまで家を出ることがなかった美世にとって、街は新鮮な驚きに満ちていた。
その頃、斉森家では辰石実が真一に約束を反故にされた怒りをぶつけていた。「斎森美世を手にいれるのは、我が辰石家だ」と……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「二章 初めてのデエト」に相当する物語。

第四話 おくりもの

<清霞にお礼がしたいと考えた美世は、ゆり江に相談し、手作りの組み紐を贈ることにする。清霞は、買い物へ行きたいという美世にお守りを渡し、送り出す。だが、美世は街でゆり江を待つあいだに香耶と幸次に出くわしてしまう。
その頃、情報屋から美世の生い立ちを知らされた清霞が斎森家を訪れ、実と香乃子を詰め寄るも、2人は悪びれる様子もなく……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「三章 旦那さまへ贈り物」の途中までに相当する物語。

第五話 波紋

<美世は、花との再会を手助けしてくれた清霞の部下・五道をもてなす準備に精を出す。だが、その幸せそうな様子を覗き見る者たちがいた。
怒りに震えるのは、美世の実母を憎んでいた香乃子のもと、常に姉より〝上〟でいるようにとしつけられてきた香耶。辰石実は、そんな香耶を利用して美世を手に入れようと目論み……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「三章 旦那さまへ贈り物」の終盤から「四章 決意の反抗」の途中までに相当する物語。

第六話 決意と雷鳴

<美世が目を覚ますと、そこは幼い頃に閉じ込められたあの真っ暗な蔵の中だった。香乃子と香耶は、美世を執拗に痛めつけながら「自分から縁談を断れ」と迫る。これまでの自分なら、抗うことなく従っていただろう。でも、今は違う。
清霞は幸次から美世の居場所を教えられ、斎森の屋敷へと乗り込むが、実と真一が異能で立ちふさがり……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「四章 決意の反抗」の途中から最後までに相当する物語。

第七話 夏の華の淑女(モダンガール)

<幸次は、香耶を見捨てず、共に没落した斎森家を立て直すことを美世に誓う。清霞と美世は手続きを行い、正式に婚約者となった。いずれ、本家に挨拶する日も来るだろう。美世は、清霞にふさわしい妻になるよう努めなければと思うのだった。
夏のある日、洋装の似合う美しい女性が久堂家を訪れる。それは、清霞の姉・葉月で……。>

原作小説では、第1巻「わたしの幸せな結婚」の「五章 旅立つ人」から第2巻「わたしの幸せな結婚 二」の「一章 悪夢と不穏な影と」の途中までに相当する物語。

第八話 悪夢と不穏な影と

<亡くなった異能者達の墓地「オクツキ」が暴かれたという。国に未曾有の危機が迫る中、帝の第二皇子・堯人に天啓が降りた。対異特殊部隊全体の指揮を執る大海渡、辰石家の新たな当主となった長男・一志とともに堯人に謁見した清霞が告げられたのは、命を賭した戦いが始まろうとしていること、そして、美世に良からぬ〝何か〟が起きるということだった……。>

原作小説では、第2巻「わたしの幸せな結婚 二」の「一章 悪夢と不穏な影と」の後半から「二章 栗色の髪の彼」の途中までに相当する物語。

第九話 夢に溺れて

<連夜の悪夢に身も心もやつれ、街中で倒れてしまった美世。レッスンの時間も減らされ、葉月のような淑女には到底なれそうもない。清霞は心配するが、忙しい任務のさなかに自分のことで煩わせたくないという思いから、美世は本当のことを相談できずにいた。一度、結婚で失敗した葉月は、美世に自分のような〝後悔〟を味わって欲しくないと願うのだが……。>

原作小説では、第2巻「わたしの幸せな結婚 二」の「二章 栗色の髪の彼」の途中から「三章 薄刃家へ」の序盤までに相当する物語。

第十話 夏の桜、そして過ち

<美世を連れて薄刃家へと乗り込んだ清霞を迎えたのは、鶴木と名乗っていた薄刃新だった。そこへあらわれた、薄刃家当主にして美世の祖父・義浪。彼らは、美世に異能の力が目覚めようとしていることを伝えるとともに、悪夢から解放するための交換条件を突きつける。それは、美世を薄刃家に引き渡すことだった。清霞は、断固拒絶するが……。>

原作小説では、第2巻「わたしの幸せな結婚 二」の「三章 薄刃家へ」の前半部に相当する物語。

第十一話 母が遺したもの

<なぜ美世の母親・澄美が斎森家に嫁ぎ、愛娘の持つ「夢見の力」を封印したのか?始まりは、美世が生まれる数年前、薄刃家を支えていた鶴木貿易の経営が傾いたことにさかのぼる。薄刃家存続の危機を嗅ぎつけ、多額の資金と引き換えに澄美との縁談を持ちかけてきたのが、斎森家だったのだ。義浪は、それを拒み退けたが……。>

原作小説では、第2巻「わたしの幸せな結婚 二」の「三章 薄刃家へ」の後半部に相当する物語。

第十二話 暗闇の中の光

<夢見の異能なら、昏睡状態の清霞を目覚めさせることができるかもしれない。必ず清霞を連れて帰ることを約束し、美世は隣でそっと目を閉じる。深い闇の中、次々と湧いてくる異形と戦っていた清霞は、美世の気配を感じて自分を奮い立たせるのだった。だが、清霞の夢の中へ入ったはずの美世が立っていた場所は、斎森家の屋敷で……。>

原作小説では、第2巻「わたしの幸せな結婚 二」の「四章 暗闇の中の光」から「五章 真実を知るパーティ」の途中までに相当する物語。

(ここまで)

 

各話ごとに原作小説との大まかな対応関係も書いてみましたが、おおむね、原作小説の第1巻と第2巻の内容を、基本的に忠実にアニメ化されているように思いました。ビジュアルは、個人的に原作小説の表紙イラストなどから抱いていたイメージとは異なる部分もありましたが、背景を含め、丁寧に作り込まれた美しい作画も良かったです。

最終話の最後には、第2期の制作が決定されたとの告知もありました。おそらく3~4巻の内容が描かれることになるのでしょう。放送時期はまだ明らかにされていませんが、放送が開始された折には、引き続き見てみようと思います。