8月8日(日)で、開会式から17日間、その前から始まっていた競技も含めると実質19日間の東京オリンピックが幕を閉じました。
33競技339種目という過去最大の規模、205の国・地域、さらに難民選手団も加えて、参加した選手は約1万1,000人。
1年を延期しても、なお新型コロナウイルスの感染が収まらない中で、ほとんどの競技で無観客で開催したことについては、様々な意見がありますが、少なくとも、オリンピックを目指して努力してきた選手たちにとっては、このような形であっても、開催して良かったのではないかと思います。自国開催ということもありますが、金27・銀14・銅17の計58個のメダルを獲得したことは、素直に喜ばしく思います。選手たち、そして大会運営を支えたスタッフやボランティアの方々に敬意を表したいと思います。
序盤の柔道や体操、10代の選手の活躍が光ったスケートボードなどは録画で見ることも多かったのですが、最終盤の土日、新型コロナウイルスの感染が急拡大していることの心理的な影響もあって、自宅で中継されるオリンピック競技をテレビ観戦する時間が多くなりました。
男女マラソン、女子ゴルフの銀メダルをかけたプレーオフ、男子高飛び込みの決勝、自転車・トラックのスプリントやケイリン、オムニアムなど、日頃はめったに見ない競技にじっくり見入ってしまいました。梶原悠未選手が銀メダルを獲得した自転車のオムニアムは初めて見ましたが、特に、3番目に行われたエリミネーションは面白かった。1周250mのバンク(トラック)を2周回るごとに、最後尾の人が1人ずつ排除(エリミネイト)されていき、最後に残った選手が勝ち、というものなのですが、集団の中での位置取りなどの駆け引きが大きく影響して、強豪選手も中盤でエリミネイトされてしまうなど、意外な展開が楽しかった。このレースで2位に入ったことが、梶原選手のメダル獲得に大きく貢献したのだと思います。
NHKの特設サイトでは、日程や結果、選手の紹介やニュースのほか、動画も公開されており、ハイライト動画のほか、海外配信用の映像だと思いますが、解説なしor英語解説付きの録画動画も見逃し配信しています。
先ほど紹介した、女子オムニアムも、上のリンク先の見逃し動画で、ノーカットのライブ(の録画)を見ることができます。見逃し動画にチャプターはありませんが、第1種目のスクラッチは6分50秒ごろ~16分40秒ごろ、第2種目のテンポレースは58分10秒ごろ~1時間7分20秒ごろ、第3種目のエリミネーションは1時間39分15秒ごろ~1時間50分35秒ごろ、最終種目のポイントレースは2時間35分10秒ごろ~3時間0分20秒ごろにかけて行われています。
ちなみに、前回の自国開催の1964年の東京オリンピックでは、金16・銀5・銅7の計29個のメダルを獲得していますが、全体の種目数をみると、19競技163種目と、半分弱の規模だったので、種目数に占める割合という意味では、今回は58÷339=0.171、1964年東京では29÷163=0.178と、わずかに前回の東京オリンピックの方が良かったことになります。それでも、それ以降のオリンピックでは最多で、メダル獲得数が10個台にとどまっていた1988年ソウル、2000年シドニーでは、種目数に占める割合は0.06ほど、1996年アトランタでは0.052と、第二次世界大戦後に日本が参加したオリンピックで最も低くなっていたことを考えると、各競技での強化の取り組みが実を結んだのだろうと思います。